4時間のEV充電が無料になる「ダイナミックプライシング実証事業」、始まる

EVやPHEVを所有する人に嬉しい「実証事業」が始まります。なんと、4時間の充電が無料になるというものです。

実証事業に参加するモニターに対して、充電対象日の前日に、日本卸電力取引所(JEPX)の電力量単価で最も安い時間帯の4時間をEV・PHEVへの充電無料時間として、メールまたは「EV充電シフト実証」LINE公式アカウントから通知が送られます。

参加モニターは通知された対象時間帯にEV・PHEVに充電することで、充電電力量料金が無料になります。また、一部の車両を対象に、アプリによる遠隔制御サービス提供の仕組み作り検討や、新たに需給調整市場に連動し放電することで、参加モニターにはPayPayポイントが付与されます。

この実証事業は、経済産業省が公募し、一般社団法人環境共創イニシアチブから「令和4年度ダイナミックプライシングによる電動車の充電シフト実証事業」として採択された「ダイナミックプライシングの実用化に向けたEV・PHEV向け充電調整実証事業」として令和5年2月17日まで実施されます。

将来のEV・PHEVの電動車普及にともない、充電時間帯の集中による電力系統への負荷増大が懸念されています。この実証事業では、電力負荷の低減や平準化を目的とした、電力需給状況等に応じて電気料金が変動するダイナミックプライシングによる効率的な充電時間のシフトを検証します。ダイナミックプライシングの導入により、電動車を活用した効率的な電力システムの構築、再生可能エネルギーの拡大、調整力の確保、系統増強を回避することによる社会的コストの低減などにつなげることを目指しています。

この実証事業では、MCリテールエナジーをリーダーとするコンソーシアムが令和2年度から実施してきた実証に引き続き、協力事業者と共同でさらなるダイナミックプライシングにおける充電行動の変化の分析を行います。また、実証の対象エリアを令和3年度の東京電力、東北電力、中部電力、関西電力、四国電力各エリアに、新たに九州電力エリアを加えて拡大するほか、調整力活用を目指した放電制御やアプリケーションサービスを活用した充電遠隔制御によるユーザビリティ向上など、本実証の事業化に向けたサービス展開の検証を実施予定です。

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MobiliTech編集部

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