ソフトバンクは、米国ミシガン州を拠点に北米および日本で自動運転サービスを検証・展開するMay Mobility, Inc.と、5Gネットワークなどを活用した自動運転サービスの早期社会実装に向けて、業務提携契約を締結しました。
ソフトバンクは、産業向けの5Gネットワークの研究開発や、企業や地方自治体などと連携したMaaS(Mobility as a Service)事業の推進をしてきました。May Mobilityは、自社開発のADK(Autonomous Driving Kit)を搭載した自動運転サービスの検証・展開をすでに北米および日本の9都市で実施してきました。また、May Mobilityは、2017年の会社設立からこれまでに、公道での自動運転の走行実績が31万5,000回以上あり、拡張性が高く、柔軟性がある自動運転技術を持つなど自動運転業界をリードしています。
ソフトバンクとMay Mobilityは、両社の強みを組み合わせることで、日本における自動運転サービスの早期社会実装に貢献していきます。
今後の取り組み内容
1. 自動運転向け次世代ネットワークの実現
現在、レベル4(高度運転自動化)やレベル5(完全運転自動化)の実用化に向けた研究開発が進んでいます。自動運転車が自律的に走行するレベル4やレベル5では、車内からドライバーがいなくなることが想定されていますが、自動運転車を安全に走行させるために走行状況を遠隔監視することが求められます。その場合、自動運転車の周辺映像や車両に関する情報、周辺の道路に設置されたセンサーなどからの情報を、リアルタイムに収集して監視センターと連携するため、自動運転に最適化された大容量かつ低遅延なネットワークが必要です。ソフトバンクは、これまで培ってきた車両通信に関する知見と、May Mobilityの自動運転技術を組み合わせて、日本における自動運転向け次世代ネットワークの実現を目指します。
2. 自動運転サービスの社会実装に向けた取り組み
自動運転サービスの社会実装には、ネットワーク構築の他にも、遠隔監視の管理システムや充電・整備拠点の構築、配車や決済を行うユーザーアプリの開発なども必要です。ソフトバンクは、ICT(情報通信技術)とDX(デジタルトランスフォーメーション)に関する知見を生かして、将来的にソフトバンクが持つ顧客基盤や、グループ会社であるMONET Technologies株式会社のさまざまなサービスとの連携も視野に入れて、自動運転サービスの早期社会実装に貢献していきます。
ソフトバンクの代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川 潤一は、次のように述べています。
「自動運転は、日本が抱えるさまざまな社会課題の解決に寄与すると期待されています。先進的な自動運転技術を持つMay Mobilityとソフトバンクが協力することで、日本における自動運転の社会実装を加速させて、より良い社会を実現できることに期待しています」
May MobilityのCEOのEdwin Olson(エドウィン・オルソン)氏は、次のように述べています。
「このたびのソフトバンクとの業務提携は、May Mobilityにとって、次世代モビリティーインフラを活用して、MaaSの普及を促進する絶好の機会です。May Mobilityは、日本における自動運転の拡大に向けて、知識と経験を共有できることを楽しみにしています」
May Mobilityについて
May Mobilityは、2017年に米国ミシガン州アナーバーで設立された企業で、世界最高峰の自動運転システムを構築しています。独自のMPDM(Multi-Policy Decision Making)システムは、都市をより安全に、より環境に優しく、よりアクセスしやすくすることに寄与するというMay Mobilityのミッションの中核を担っています。これまでに米国と日本の公道で31万5,000回以上の自動運転の走行実績があります。May Mobilityは、トヨタ自動車株式会社をはじめとする世界で最も革新的な自動車・交通関連企業との戦略的パートナーシップによって、利用者の安全性や持続可能性、交通の公平性において最高水準を達成することを目指しています。詳細はこちらをご覧ください。