三菱、使用済みバッテリーを用いた自律型街路灯の実現目指す

2022年8月15日

三菱自動車とMIRAI-LABOは、電動車の使用済みバッテリーを用いた自律型街路灯の開発検討を開始しました。

開発する自律型街路灯は、電動車の使用済みバッテリーとリサイクルスチールを使用し、系統からの電力や地中配線など外部からの給電を必要としない自律型のソーラー街路灯です。そのため、災害時や停電発生時にも消灯することなく街路灯の機能を発揮します。また使用済みバッテリーを採用することで、バッテリー製造時に排出する二酸化炭素を削減できるため、カーボンニュートラルへのより高い貢献が期待されています。今年度中に開発を行い、23年度以降に自治体や企業との実証を通じて提供していく予定です。

現在、多くの自治体や企業が取り組む2050年のカーボンニュートラル実現に向けた活動において、電動車の活用は不可欠です。しかし電動車の普及拡大に伴い、使用済みリチウムイオンバッテリーが増え続けることが想定されています。また、使用済みバッテリーの中には、他の用途であれば十分に活用できる充電容量を残しているものがあり、省資源などの観点から、使用済みバッテリーをリユース・リパーパスする具体策の創出が課題です。

それらの課題解決に向けて、世界初の量産電気自動車メーカーである三菱自動車のリチウムイオンバッテリー車載技術と、MIRAI-LABOの強みであるバッテリー制御システムなどのノウハウを生かし、使用済みバッテリーを活用した自律型街路灯の開発検討を開始しました。

三菱自動車は、駆動用リチウムイオンバッテリーのリユース・リパーパスの可能性を確認するため、従前より岡崎製作所に設置した大規模太陽光発電設備とあわせ、アウトランダー PHEVの使用済みバッテリーを活用した蓄電システムを設置するなど実証を行ってきました。

MIRAI-LABOは同社が保有する電位差のあるバッテリーを無瞬断で切り替えることができるMBMS(Multiple Battery Management System:複合バッテリー制御システム技術)を駆使し、様々な製品展開と環境に配慮したサステナブルな自律型MaaS社会の構築を促進してきました。

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MobiliTech編集部

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