NVIDIAは1月3日(現地時間)、世界最大のテクノロジー見本市「CES2023」開幕直前に特別講演をオンラインで開催。メルセデス・ベンツがNVIDIAの仮想空間プラットフォーム「Omniverse」を採用して、デジタルツインで自動車開発を行っていることを明らかにした。
デジタルツインとはリアルの世界を仮想化し、仮想空間で行ったシミュレーションなどをリアルの世界に戻して効率化を目指すというものだ。
NVIDIAでは3DやAIの技術を豊富に持っているため、メタバース空間を作り上げることが容易だ。現実世界の物理法則などをグラフィックスで再現した仮想空間プラットフォーム「Omniverse」をクラウド上などで提供している。
今回のオンライン特別講演ではOmniverseがメルセデス・ベンツのEV生産に採用されていることを明らかにされた。Omniverse上での生産ロボットと、リアルな世界にある生産ロボットが同期している映像が紹介された。
Omniverseでは、デザイナーが作成したステアリングのデザイン案に対して、ヘッドマウントディスプレイを被っている上司が指示を出している様子も映し出された。
デザイン案をメタバース空間内で試すことで、開発期間の短縮化に繋げることができるようだ。