日本発の空飛ぶバイク「XTURISMO Limited Edition」をドバイで見た【GITEX2022】

2022年11月5日

2022年10月10日から14日までUAE・ドバイで開催されたGITEX2022ではモビリティー関連の展示も多くみられました。日本のスタートアップ企業、A.L.I.Technologiesは空中を飛行できる1人乗りのホバーバイク「XTURISMO Limited Edition」の展示を行いました。

XTURISMO Limited Editionは6つのプロペラを使って浮上、飛行するエアモビリティ。道路の無いところでも移動できることはもちろん、都市部の渋滞に巻き込まれずに最短距離で目的地まで移動することができます。サイズは縦3.7m、幅2.4m、高さ1.5m。床面積サイズは自動車1台分の駐車場相当といいます。つまり自宅の駐車場にすぐにでも置くことができるわけです。なお重量は300㎏です。

航行時間は最大40分で、最高速度は100km/h。エンジンは大型の2つのプロペラがガソリン駆動、小型の4つのプロペラが電動となるハイブリッドとなります。これだけの重量の本体を浮上させるためには大きいパワーが必要であり、馬力のあるガソリンエンジンを必要とするわけです。なおガソリンエンジンはカワサキと協業したものが搭載されています。本体を安定させるモーションコントロールユニットはルネサスエレクトロニクス製で、新たに開発したNVIDIAの「NVIDIA Jetson AGX Xavier」を搭載したエアモビリティ制御ユニットを搭載しています。

XTURISMO Limited Editionは実際に航行できる実製品が開発済であり、日本では2021年11月に富士スピードウェイで、海外では2022年9月にアメリカ・デトロイトで開催されたデトロイトモーターショーで実際の飛行デモが行われました。GITEXでは屋内(通信事業者Etisalatブース)に展示用モデルの展示に留まったため、飛行テストは行われませんでした。なお操作はスマートフォンからも可能で、運転席のハンドル部分にはスマートフォンフォルダーが設置されています。

日本での販売価格は7700万円(税込)。世界限定で200台が販売されます。納車予定は2022年前半の予定でしたが遅れが出ている模様です。

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山根康宏/Yasuhiro YAMANE

香港在住の携帯電話研究家。スマートフォンを中心にIoT、スマートシティー、プロダクトデザインなどターゲット範囲は広い。年の大半を海外取材に費やしており、モビリティーの進化を日々体感している。

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