ホンダは、SCSKとの間でソフトウェア開発に関するパートナーシップを結ぶことに基本合意した。自動車市場では電動化、自動化、コネクテッドカーの進展が急速に進行しており、これらに対応するために高いソフトウェア開発力が必要とされている。また、「ソフトウェアデファインドモビリティ」の発想に基づき、ソフトウェアがハードウェアやサービスの価値を定義する開発が進む中、その重要性は今後さらに増していくと見られる。
ホンダはSCSKとのパートナーシップを通じて、ソフトウェア開発のシームレス化と高速化ができる体制を整備することを目指す。これは、ホンダのシステム制御技術や安全制御技術と、SCSKのIT技術を組み合わせ、双方のエンジニアが協働して最大のシナジーを発揮し、競争力のある次世代モビリティ製品・サービスの開発を進めるとともに、ソフトウェアエンジニアの育成にも努めるというものである。SCSKはこのパートナーシップに基づき、2030年までにホンダ向けのITエンジニアを1000名規模に増員する計画である。
本パートナーシップに基づく協業内容は、次世代電子プラットフォームのオペレーティングシステム、電動パワートレーン、先進安全・自動運転、インビークルインフォテインメント(IVI)などのソフトウェア開発である。
さらに、両社は「協働開発オフィス」の設置を検討し、そこで積極的な人材交流を行う「協働」開発を進める。また、両社の強みを活かした人材育成施策の推進や、ソフトウェアデファインドモビリティに対応する開発プロセスや新たな開発用ツールの共同開発など、新たな価値創造に向けた取り組みも行う予定である。