Hondaが新開発の燃料電池パワーユニットのプロトタイプを公開

2022年4月18日

Hondaは第二世代となるFCV(燃料電池車)向けのパワーユニットを第18回 スマートエネルギーWeek 春(2022年3月16日-18日、東京ビッグサイト)で展示しました。製品化時期は未定ですが、次期モデルの「クラリティ FUEL CELL」への搭載などが期待されます。

新開発のFCVパワーユニット

HondaのFCV「クラリティ FUEL CELL」は2021年6月に生産が終了し、同社がFCVの開発を中止したとみる向きもありました。しかし今回プロトタイプながらもFCVのパワーユニットを展示したことで、今後もFCVの開発に注力する姿勢を見せました。

パワーユニットはガラスの中での展示だっために詳細は不明ですが、出力は80kWでサイズは835x605x660mm。Hondaの説明によると「水素社会の実現のため、Hondaのモビリティ領域だけではなく様々な分野・領域へ展開する」ために開発されたもので、FCV以外への応用も視野に入れているとのこと。展示品の特徴は以下の2つです。

・本格普及に向けた生産性向上、低コスト化の実現
・多用途展開のための高耐久性確保

展示はガラスケースの中。プロトタイプであり参考出展とのこと

一方、燃料電池を使った関連製品も展示されていました。可搬式大型電源ユニットのプロトタイプは、クラリティのFCパワーユニットを応用し、水素タンクを内蔵した独立型のパワー供給ユニット。水素タンクの容量は不明ですが、供給電力は交流が最大9kVA(100V 1.5kVA x 6口または200V 6.0kVAx1口)、直流が50kW。発電効率は60%で、最大出力は110kWhとのこと。また水素の外部からの供給にも対応しています。なおこちらもプロトタイプのため、製品化時期などは現時点で未定とのこと。

独立型のパワー供給ユニットもプロトタイプだ
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山根康宏/Yasuhiro YAMANE

香港在住の携帯電話研究家。スマートフォンを中心にIoT、スマートシティー、プロダクトデザインなどターゲット範囲は広い。年の大半を海外取材に費やしており、モビリティーの進化を日々体感している。

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