Hondaは第二世代となるFCV(燃料電池車)向けのパワーユニットを第18回 スマートエネルギーWeek 春(2022年3月16日-18日、東京ビッグサイト)で展示しました。製品化時期は未定ですが、次期モデルの「クラリティ FUEL CELL」への搭載などが期待されます。
HondaのFCV「クラリティ FUEL CELL」は2021年6月に生産が終了し、同社がFCVの開発を中止したとみる向きもありました。しかし今回プロトタイプながらもFCVのパワーユニットを展示したことで、今後もFCVの開発に注力する姿勢を見せました。
パワーユニットはガラスの中での展示だっために詳細は不明ですが、出力は80kWでサイズは835x605x660mm。Hondaの説明によると「水素社会の実現のため、Hondaのモビリティ領域だけではなく様々な分野・領域へ展開する」ために開発されたもので、FCV以外への応用も視野に入れているとのこと。展示品の特徴は以下の2つです。
・本格普及に向けた生産性向上、低コスト化の実現
・多用途展開のための高耐久性確保
一方、燃料電池を使った関連製品も展示されていました。可搬式大型電源ユニットのプロトタイプは、クラリティのFCパワーユニットを応用し、水素タンクを内蔵した独立型のパワー供給ユニット。水素タンクの容量は不明ですが、供給電力は交流が最大9kVA(100V 1.5kVA x 6口または200V 6.0kVAx1口)、直流が50kW。発電効率は60%で、最大出力は110kWhとのこと。また水素の外部からの供給にも対応しています。なおこちらもプロトタイプのため、製品化時期などは現時点で未定とのこと。