2024年SUPER GT 冬の鈴鹿最終決戦 au TOM'S GR Supra 36号車がポール・トゥ・ウィンで有終の美を飾る

12月7日(土)、8日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットにおいて、2024年シーズンSUPER GTの最終決戦となる第5戦「SUZUKA GT 300km RACE GRAND FINAL」が開催された。

予選では、au TOM'S GR Supra 36号車(坪井翔/山下健太)がポールポジションを獲得。決勝レースを待たずして、今季のドライバーズチャンピオンが決定した。

決勝レースは、雲がかかり、気温13度、路面温度19度、風が強いコンディションの中、予定よりも5分遅れの午後12時50分にスタートした。三重県警の白バイとパトカーの先導によるパレードラン、2周のフォーメーションラップを経て、51周で争われる決勝レースの火蓋が切られた。

ポールポジションからスタートした36号車坪井は、順当に首位をキープ。後方では、激しいポジション争いが展開された。2周目のシケインで、14号車福住仁嶺は19号車国本雄資をパスし、5位に浮上した。

首位を快走する36号車坪井は、後続との差を徐々に広げ、10周目には2位との差を3秒以上にまで拡大した。レースが3分の1を過ぎた17周目、2位の100号車をはじめとする6台がピットイン。これを見て、首位36号車も翌周にピットに入った。GT500クラスは20周目までに全車がピット作業を完了した。

全車がピットを終えた時点で、36号車は山下健太にドライバー交代し、首位を維持した。しかし、Niterra MOTUL Z 3号車が猛追し、首位争いは激化。36号車山下は、3号車の猛攻を凌ぎながら首位を死守した。

30周目には、GT300クラス車両のコースアウトにより、この日2度目となるフルコースイエロー(FCY)が導入された。FCY解除のタイミングで、36号車のすぐ後ろに付けていた3号車がスピン。これで首位36号車は楽になるかと思われたが、36周目にわずかにコースオフを喫し、タイムロス。2位との差が再び1秒以内となり、再び激しいプレッシャーを受けることとなった。

その後、36号車は再びリードを広げたものの、レース終盤には再び2位との差が詰まった。残り3周、130RでGT300クラス車両に引っかかった36号車は、シケイン進入で17号車に並ばれた。しかし、17号車がオーバーラン。36号車山下が首位を守り切った。

最後は山下が逃げ切り、36号車はライバルの猛攻を凌ぎきり、ポール・トゥ・ウィンで今季3勝目を達成した。14号車は6位、38号車は9位、39号車は10位でチェッカーを受け、ポイントを獲得した。

TGRは今季8戦中6勝(36号車3勝、37号車2勝、39号車1勝)を挙げ、圧倒的な強さを見せつけた。36号車坪井は昨年に続く2連覇、2021年に続き、直近4年間で3回目のチャンピオンを獲得。坪井は今季スーパーフォーミュラと合わせてのダブルチャンピオンとなり、山下は2019年以来2度目の戴冠となった。また、36号車のTGR TEAM au TOM'Sも昨年に続き2年連続のチームチャンピオンを獲得した。

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