モネ・テクノロジーズ、アプリにデマンド交通機能を組み込める開発キットを提供

MONET Technologiesは、MaaSのシステム開発に活用できるさまざまなシステムやデータのAPIを提供する「MONETマーケットプレイス」において、デマンド交通の導入を検討している企業や自治体向けの開発キットとして、各種サービスやアプリなどにデマンド交通の機能を組み込める「MONET デマンド交通キット」の提供を、2022年12月23日から開始しました。

「MONET デマンド交通キット」では、ユーザーの乗車予約を受け付けるためのAPIと、予約状況や運行ルートを確認できるドライバー向けのアプリ、車両の稼働状況などを確認できる管理者向けのシステムをまとめて提供します。

MONETは2019年2月の事業開始以来、自治体や企業などと連携して、MONETの配車プラットフォームを活用したオンデマンドバスなどの導入や実証実験を全国各地で進めてきました。2021年8月には、こうしたノウハウを基に開発した、オンデマンドバスや医療・行政MaaSなどの各種サービスをワンパッケージで提供可能にする事業者向けのサービスと、ユーザー向けのスマホアプリ「MONET」の提供を開始しました。

一方で、オンデマンドバスなどの利用を促進し、MaaSを普及させるためには、専用のアプリを提供するだけでなく、ユーザーが慣れ親しんでいるサービスやアプリにデマンド交通の機能を組み込むことも効果的です。そこでMONETは、新たに構築するサービスやアプリはもちろん、既存のサービスやアプリにデマンド交通の機能を組み込める「MONET デマンド交通キット」を開発しました。企業や自治体は、「MONET デマンド交通キット」を活用することで、観光アプリや商業施設のアプリなど、さまざまなサービスへ簡単にデマンド交通の機能を組み込むことができ、ユーザーは一つのサービス・アプリ内でデマンド交通を予約することができるようになります。

なお、「MONET デマンド交通キット」は、山梨県の市川三郷町が2022年11月1日から実施しているAIオンデマンドバスの実証実験で、先行して活用されています。

■「MONET デマンド交通キット」の提供内容

(1)デマンド乗車予約API(ユーザーアプリ用API)

ユーザーからの乗車予約を受け付けたり、ユーザーや車両、運行計画などの情報を取得したりするための各種APIを提供します。ユーザーが乗降場所や日時、人数などを指定するだけで、最適な配車を検索して予約することが可能です。なお、移動にかかる時間だけでなく、移動先での車両の利用時間なども含めた予約枠の設定も可能なため、オンデマンドバスなどの人の輸送の他、移動販売や移動会議室、移動式健康診断といったサービスの提供にも対応できます。その他、ユーザーが地図上で車両の位置情報を確認できる機能などのさまざまなAPIを用意しています。

(2)ドライバー向けアプリ

ドライバーが予約日時や乗降場所、運行ルートなどを確認するためのアプリケーションです。

(3)管理者向けシステム

企業や自治体などの事業者が運行管理を行うためのシステムです。当日の予約状況や運行履歴をウェブで確認できる他、乗降場所やドライバー、車両などの登録、曜日別・車両別の運行スケジュールの作成などを行うことができます。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

石川 温/Tsutsumu ISHIKAWA

月刊誌「日経TRENDY」編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。携帯電話を中心に国内外のモバイル業界を取材し、一般誌や専門誌、女性誌などで幅広く執筆。ラジオNIKKEIで毎週木曜午後8時20分からの番組「スマホNo.1メディア」に出演(radiko、ポッドキャストでも配信)。NHKのEテレで「趣味どきっ! はじめてのスマホ バッチリ使いこなそう」に講師として出演。近著に「未来IT図解 これからの5Gビジネス」(エムディエヌコーポレーション)がある。ニコニコチャンネルにてメルマガ(https://ch.nicovideo.jp/226)も配信。

-MaaS
-