電動キックボードを自動充電する「スマート充電ステーション」を韓国水原市が設置へ

韓国の水原市はLG電子、現代モーターグループと協力し、市内に電動キックボードを立てかけておくだけで自動充電できる「スマート充電ステーション」を試験設置すると発表しました。

(写真:水原市)

水原市は個人型モビリティー機器(PM、Personal Mobility)活性化試験地区を設定するなど、自転車とPMをより便利で安全に利用できるように多様なインフラをこれまで構築してきました。2021年4月には京畿道の「PMパイロット地区及び専用駐車場公募事業」に選定され、総事業費4億8000万ウォン(約5000万円)を投入し多彩な事業を推進しています。

その一環として光橋新都市の地下鉄駅(光教中央駅・光橋駅)と近隣の大学を中心に「PM活性化試験地区」を造成し、PM専用駐車場をはじめとする各種インフラを拡充しました。試験地区には電動キックボードの無分別な駐車・無断放置で市民が不利益を被らないよう、据え置き型15か所、ブース型1か所の専用駐車スペースも設置しています。

また歩行者の安全を確保するため、電動キックボード走行経路を知らせる「PM経路案内板」6か所と、「PM制限速度表示・歩行者注意案内表示照明」21か所を設置。夜間走行時の安全事故を防止するための「床型照明施設」2.87キロメートルも設置されています。

これらと共に水原市はLG電子・現代モーターグループと協力して光橋地区一帯に電動キックボードを立てておけば自動的に充電される「スマート充電ステーション」31ヶ所を試験的に設置する予定です。利用者は外出先でも電動キックボードの充電が可能になります。

水原市関係者は「試験地区造成など今回の事業を通じて自転車・PMの利用が活性化され、安全な走行環境にも役立つと期待する」としており「今後も秩序あるPM駐車文化拡散など市民の安全を確保するために最善を尽くす」 」と語っています。

なお水原市にはサムスン電子が本社を構えています。

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山根康宏/Yasuhiro YAMANE

香港在住の携帯電話研究家。スマートフォンを中心にIoT、スマートシティー、プロダクトデザインなどターゲット範囲は広い。年の大半を海外取材に費やしており、モビリティーの進化を日々体感している。

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