自動運転レベル4の小型バス「Robobus」をPIX Movingが展示【GITEX2022】

2022年10月10日から14日までUAE・ドバイで開催されたGITEX2022ではモビリティー関連の展示も多くみられました。PIX Movingは自動運転対応の小型バス「Robobus」を展示しました。

PIX Movingは2013年創業のスタートアップで、中国貴州省とサンフランシスコにベースを置いています。Robobusは自由に移動するための移動空間として開発されました。サイズは3810 x 1960 x 2220 mm。バッテリー容量は21.5kwで充電時間は1.5時間(高速充電)~5時間(低速充電)。速度は15~30km/hで最大走行距離は70~100km、最小回転半径は4.5メートル、最大登坂角度は20%となります。高速に移動する自動車ではなく、比較的低速で都市や一定のエリア内を移動する移動機であることを目的としています。

車内には運転のためのハンドルやアクセルなどはありません。乗客用に3人掛けのソファーが向い合せに配置されています。最大乗客数は6名、最大ペイロードは510㎏。内部の高さは1780 mmなので背の高い大人だとちょっと頭がぶつかりますが、乗降時に不自由を感じることはないでしょう。床の高さは368 mm、シートの高さは430 mmです。車内はモジュラースペース設計になっておりカスタムレイアウトも可能です。

PIX Movingは「Ultra-skateboard Chassis」プラットフォームを開発しています。これはモーターを含むシャーシ部分を一体化させ、自動運転レベル4に対応させたもの。この上に荷台を置いたりカフェスペース、ミニホテルなどのポッドを乗せて様々な用途に利用できます。Robobusもこのプラットフォームの上に6人乗りの小型バスの車体を乗せたものです。

Ultra-skateboard Chassisをベースにすれば小型の運搬車からRobobusのようなコミューターまで様々な移動機を生み出すことができます。同プラットフォームは7種類のシャーシを用意し、23種類の車に応用できるとのこと。スマートシティー、スマートファクトリー、ラストワンマイルデリバリー、MaaSなど、PIX Movingはこれからの社会に必要とされる自動運転車を手軽に量産できるプラットフォームを開発しているわけです。

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山根康宏/Yasuhiro YAMANE

香港在住の携帯電話研究家。スマートフォンを中心にIoT、スマートシティー、プロダクトデザインなどターゲット範囲は広い。年の大半を海外取材に費やしており、モビリティーの進化を日々体感している。

-EV, MaaS, MicroMobility, SmartCity, 自動運転
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