日産自動車は、次世代の電気車(EV)コンセプトカーとして「ニッサン ハイパーアーバン」を公開した。この新しいクロスオーバーEVは、持続可能なライフスタイルを重視する都市生活者や郊外の住民を対象にデザインされている。
特筆すべきは、この車が持つ持続性の考え方である。ソフトウェアは常に最新の状態に保たれ、ユーザーの要望や時代のニーズに応じてハードウェア、つまり車の部分を更新することができる。これにより、オーナーは長く車を保有し続けることができ、その期間中に愛着を深めることが期待される。
また、V2X(Vehicle-to-Everything)機能を採用しており、車の電力を自宅やオフィスに供給することも可能だ。この機能は、日産独自の制御コンセプト、Intelligent Charging Management SystemによってAIが自律的にコントロールする。このシステムは、電力の消費を効率的にマネジメントし、再生可能エネルギーの利用や電力のピークカットに貢献する。
外観デザインは、都会的なライムイエローを基調としている。特筆すべきは、ヘッドライトからリヤまで一貫したブラックのラインであり、このラインがリアフェンダーに交差するデザインが独特の存在感を放っている。この車は、高い居住性を確保しつつも、空力性能に優れたスポーティなシルエットを持っている。
内部デザインにも注目だ。万華鏡を模倣した三角形のインストルメントパネルや、オーナーの気分に合わせて変化するHMI(Human Machine Interface)が特徴である。さらに、フロントシートのアレンジを変更することで、まるでソファに座っているかのような空間が生まれる。特筆すべきは、大きく開く特有のドアで、これにより乗り降りが容易であり、同時に開放的な感覚を得られる。
この「ニッサン ハイパーアーバン」は、持続可能性と革新的なデザインを両立させた、日産の新しい方向性を示す一台である。